新年明けましておめでとうございます。
今年も何卒よろしくお願い申し上げます。

毎年のことですが、年長児は「幼稚園はもうすぐオシマイ」と、「もうすぐ小学校」という二つの気持ちが入り混じり、大きな楽しみと、ちょっぴりの不安が錯綜する三カ月間をこれから過ごします。
年中組以下の皆様も、近い将来の参考にお読みください。

年長児に「小学校では何をするの?」と聞いたら「お勉強をする」と嬉しそうに即答します。また小学校の先生方の仕事も、児童に学力をつけさせる事が第一義です。勿論、児童間の人間関係や、道徳的なことも大切なテーマですが、「お勉強ファースト」であることに変わりはありません。
いつも私が申し上げますように、幼稚園は小学校の「予備校」ではありません。幼稚園には幼稚園の教育と、果たすべき役割があります。しかし、3月31日23:59まで幼稚園児で、4月1日0:00となった瞬間から突然、小学生になる訳ではありません。だからこそ、幼稚園と小学校との教育の「連携」や「接続」が大切になってくるのです。

皆様も「小1プロブレム(問題)」という言葉を耳にしたことがあると思います。この代表例は「授業中(または45分間)椅子に座れない」というものです。
ですから幼稚園時代に身につけるべき第一歩は、先生の話を座って聞き、その内容を理解し、行動に移すことが出来る、ということです。これは、たまご・ひよこ組時代から卒園までの毎日の積み重ねによって、十分にクリアします。
次に「自分のことは、自分でする(自主自立)」を、完全に習慣化することです。小学校では時間割や連絡帳があり、明日の授業で必要な物を毎日ランセルに詰め込む必要があります。これなどは、幼稚園時代に就寝前に自分の枕元に明日着る制服や靴下、ハンカチ等を自分でセットするようにすると良いかもしれません。
いわゆる「学習」の準備は、本園の場合「考えるノート」の活用により、ある程度出来ていると思いますのでご安心下さい。ただし、ひょっとすると今でも「ゆとり教育」が行われていと誤解している方は、いませんか?現在では「脱ゆとり」です。少し前までは「9+3」、「12-4」程度が1年生の最も難しい算数でしたが、現在は「24+36」、「41-15」などの2桁の計算や、「100」以上の数字が1年生の2学期には出て来ます。
「お風呂で毎晩100まで唱えています」からと言って安心出来ません。大切なことは、「数字」と「量」が頭の中で結びついているかどうかです。特に5や10が、「かたまり」として分かると理解が進みます。
その為には積木やブロック、おはじき等で実際に触り、数えることにより、五感によって数量の概念を身につけます。それから「時計」も1年生で出て来ますから、ご自宅の時計は全てアナログにして、普段から少しずつ時計の針を読むことに慣れさせましょう。