十月は運動会、バス遠足、そして「かわいいお店屋さん」と行事が続きました。それにしても、雨がよく降りましたね。運動会が延期になり、遠足も一部は日程を変更する等、いろいろ影響を受けました。結果として、各ご家庭へも何かとお迷惑をお掛けしたかと思います。
その中にあって、子ども達の頑張りや笑顔にずい分と救われました。引き続き秋を満喫する教育活動を続けて参ります。

さて、全国の幼稚園や保育園では行っていても、本園では実施していない催しがあります。それは「バザー」です。
通常は保護者会(PTA)の役員さんが中心となって、園舎や運動場に物品販売や、食事を提供するコーナーが設けられ、その収益金を園に寄付して園児が使用する遊具や、楽器等の購入費用に充てられます。
本園でも平成16年まで「バザー」を行っていましたが、次のような問題がありましたので、その年限りに開催しなくなりました。
①お世話をする役員さんの負担が大きい
②提出される品物が年々減少(手づくり品は作れない、作りたくない)している
③食中毒発生のリスクがある
④園児不在、大人の催しではないか
要するに、お世話をする役員さんも、参加協力をする保護者からも不評だったのです。そして「バザー」の替わりに始まったのが、「かわいいお店屋さん」でした。
この「かわいいお店屋さん」が始まった平成17年という年度は、本園にとってエポックな一年でした。先ずクラスを代表する「役員さん」の制度がなくなり、今の「ボランティア」が始まりました。また二学期には、十数台の貸し切りバスを仕立てて、全園児とその保護者が一緒に「親子バス遠足」に行くのが恒例行事でしたが、これも止めました。
当時の行先は行楽地や、遊園地みたいな場所だったのですが、私は以前から「これはまだマイカーが普及せず、娯楽の少なかった時代の名残りではないか」と感じており、「時間と費用をかけて、幼稚園で行う教育的な意義は、どこにある?」と決断しました。

ただ、いつの世も子ども達にとって「遠足」というのは楽しいイベントです。園児だけのバス遠足は残しましたが、行先は、遊園地的な所ではない場所へと改めることにしました。そこで、初めて実施する「かわいいお店屋さん」と、遠足とをリンクさせるプランを思いついたのです。
遠足の行先は農産物の生産地として、季節の果物がたわわに実った畑や、稲刈りシーズンの田を観察する。選果場や、地元の作物が販売されている店舗を見学する等をメニューとしました。それらの条件に適合したのが、うきは市であり、そこのJAにじ様のご協力を最初から得ることが出来ました。
これからも幼稚園の歴史や伝統は大切にしながらも、世の中の変化に対応し、教育内容の向上充実や、より良い幼稚園運営に励んで参ります。