大阪の私立幼稚園が引き起こした問題が、国会まで持ち込まれ、今現在でも完全解決には程遠い様子です。この一連の騒動で「私立幼稚園」や「私学」に対するイメージダウンは避けられず、全国の「私学人」の多くは、被害者だと感じています。
もう一人(ひとつ)被害者があるとすれば、それは「教育勅語」です。

今回の一件で「教育勅語」が何度となくマスコミに取り上げられました。その多くの論調は、「今どき・・・」とか「時代錯誤も甚だしい」というものでした。
ここで誤解しないで頂きたいのですが、本園では園児に「雨ニモマケズ」は暗誦させても、「教育勅語」を覚えさせるつもりはありませんから、安心して(?)下さい。
それでも私は「教育勅語」というのは、悪いものではないと思っていますし、言葉は知っていても、その内容について殆どご存知ない方が多いのではないでしょうか。
教育勅語は、1890年に制定された日本国の教育方針です。特に道徳の根本規範と捉えられました。法律ではありませんが、天皇から頂いた指針という形態を取っているので、かつてその影響力は絶大でした。
軍国主義に繋がったとして戦後否定されましたが、今読んでみても至極真っ当な指針だと思います。

教育勅語の中心を成す、12の徳目とは以下のものです。
1.孝行(親孝行しましょう、先祖を敬い
ましょう)
2.友愛(兄弟・姉妹は仲良くしましょう)
3.夫婦ノ和(夫婦は互いに分を守り仲睦
まじくしましょう)
4.朋友ノ信(友だちはお互いに信じ合い
ましょう)
5.謙遜(自分の言動を慎みましょう)
6.博愛(広く全ての人に慈愛の手を差し
伸べましょう)
7.修学習業(勉学に励み職業を身につけ
ましょう)
8.智能啓発(知識を養い才能を伸ばしま
しょう)
9.徳器成就(人格の向上に努めましょう)
10.公益世務(広く世の人々や社会のため
になる仕事に励みましょう)
11.遵法(法律や規則を守り社会の秩序に
従いましょう)
12.義勇(正しい勇気を持って国のために
真心を尽くしましょう)

教育勅語が毛嫌いされるとすれば、12が拡大解釈されて、軍国主義の邁進に利用されたからだと思います。
しかし、1から11までの内容に関して「そんなことは、どうでもいい」と、否定する方はいないでしょう。

一部好ましくない部分があるからと言って、全否定するのは勿体ない話です。大人も子どもも、パーフェクトな人間はいません。特に幼児教育においては、その子のよいところに、先ず目が向くことが肝心です。